婦人科子宮頚部細胞診 第1章
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–13–4)検体の保存・保管婦人科・口腔用バイアルに採取された検体の細胞診標本として製造元が保証する保存可能期間は、常温で2か月、冷蔵で3か月である。実際にパパニコロウ染色後6か月(図8)ならびに採取後6か月経過し作成した標本(図9)における細胞像を以下に示すが、免疫染色も可能であることが確認されている。なお、バイアルを保管する際には、倒置せず高温多湿および直射日光を避けて保存・保管するよう留意する。5)パパニコロウ染色バイアルに含まれるエタノールベースの固定成分はパパニコロウ染色において従来法標本と同等の染色性が得られるよう調整されており、核・細胞質ともに観察がしやすい細胞像を得ることができる。実運用上においても最小限の調整により同一の染色プロトコールにて従来法標本と共存させることが可能であり、LBCの各種細胞診検体への段階的導入にも対応することが可能である。 図8 染色後6ヶ月(子宮頸部)図9 採取後6ヶ月(子宮頸部)*免疫染色も可能(6ヵ月まで実施経験あり)

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