婦人科子宮頚部細胞診 第4章
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–81–6)クロマチン所見が明瞭となり、核小体も明瞭になる(図6、図7)2.細胞の見方 Cellprep®で作成した細胞の見方は、基本的に従来法と相違はないが、従来法とは異なる以下の特徴を念頭に置く必要である。1)背景がきれいである背景がきれいであり、壊死性背景は認めにくい。また、炎症性細胞が集塊状に出現しスクリーニングには便利であるものの、標本の炎症度合いの判定が困難である。少数であっても小集塊で出現する壊死物質や炎症性細胞を認める症例においては、実際は壊死、炎症所見が著明である可能性が高いことを念頭においてスクリーニングするべきである。2)個々の細胞所見を観察する保存液には粘液融解作用があり、また標本作製の過程で攪拌工程があるため、特に扁平上皮系において細胞は互いに乖離する傾向にある。そのため、個々の細胞所見を仔細に観察する必要がある。細胞質の染色性(濃い)、N/C比(大)、クロマチン異常などが重要な鑑別点である。また、異型細胞の出現頻度が少ない症例もあり慎重なスクリーニングが必要となる(図8)。図6 子宮頸部:HSIL(CIN3)Cellprep®図7 子宮頸部:AdenocarcinomaCellprep®図8 子宮頸部:HSIL(CIN 3)Cellprep®

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