一般カラーアトラス 第3章
18/75

–42–症例17大細胞癌3–1 呼吸器材料:肺腫瘍洗浄液 年齢・性別:60歳代・男性 臨床経過:異常陰影図3 従来法 Pap  x200図4 従来法 Pap  x400図1 Cellprep® Pap  x200図2 Cellprep® Pap  x400 特異的な細胞所見はないが、緩く結合した集塊で出現し、細胞質が比較的豊富で、腫大した核小体を一個あるいは複数個認める。 角化があれば扁平上皮癌に、粘液染色を施行し粘液を認めれば腺癌と診断できる。しかし、低分化な癌で組織型推定が困難な症例も少なくない。 免疫染色を施行し、腺上皮・扁平上皮いずれのマーカーも陰性の症例は大細胞癌とするが、充実性腺癌の可能性も考慮し、EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子検索が併用される場合が多い。他に肉腫、リンパ腫、転移性腫瘍も鑑別に挙がる。

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る